全国的に空き店舗が増えて零細商店や商店街の低迷・衰退が深刻な問題になっていますが、そのなかでも、行政に頼らず、知恵と工夫と女性のネットワークで地元を盛り上げようと頑張っている女性たちが年に一度集まるイベントがあります。
その名は「全国商店街おかみさん交流サミット」です。
提唱されたのは浅草おかみさん会の会長・冨永照子さんです。今年で19回目となるサミットが6月8日に鹿児島で開かれました。
もちろん私も参加しました。
東日本の震災で東北地方からの参加者が少なく、いつもよりちょっとさびしい参加者数でしたが、それも300人余りが集まり1年ぶりのなつかしい出会いで盛り上がりました。
この写真は夜の懇親会の様子です。
会場は城山観光ホテルです。とても立派なホテルでした。
仙台からこられた方もありましたが、言葉にならないほどの被害を受けられたにもかかわらず、私ところは水が来なかっただけでもありがたいの。と気丈に話されていました。
さすが、女性のネットワーク!と感心したのが、新潟県の十日町の女性たちの取り組みでした。
十日町も数年前大きな震災にあわれました。その時素早く東京のおかみさん会の方たちや全国の有志が義援金を送られて応援されました。
今度は私たちの番、と考えられた企画はこんなものです。
十日町のおかみさんたちは着物関係の仕事をしておられます。
津波で着物を流された人たちに成人式の着物を来てもらいたい。と考えました。
十日町の成人式は全国でも珍しく5月3日にあるそうです。1月なら着物が空いている。
着物は襦袢も帯も帯揚げや帯締めや草履や冬ならショールまでも揃えて着物としての一式が完成します。
それを50組集めて送ろうとしておられます。
初めはプレゼントしようかとも思われたのですが、仮設住宅に置いても邪魔になるだけではないかと考えて使った後は引き取ってクリーニングしてまた次の人に利用してもらうという行き届いた配慮つきです。
たとえ、50組が皆さんの善意で集められても、送料やクリーニング代や補修なども必要になるので1組1万円以上はかかるだろうとのことです。
少なくとも50万円は必要と言われる十日町のおかみさんたちに大きな拍手が起こり回ってきた応援ぶくろに参加者が1千円、2千円と入れて行きました。
自分たちも嬉しかったから今度は自分のできる分野でお返ししたいという女性たち。こういうつながりが世の中を支えて、人っていいなあとおもえる社会を作るのだと思います。
このサミットのキャッチフレーズは「勇気・やる気・元気」です。
この3つと女性のネットワークがあればどんな世の中になっても生きていけるのではないかと思った今回のサミットでした。